業務・試験対策

MEASURES

氷河期過去問解説 近年の国際事情等に関する記述

【2020年氷河期出題】

【問題】近年の国際事情等に関する記述として最も妥当なのはどれか。


1.2019年,フランスにおいて,歴史的建造物であるエッフェル塔が火災により大きな被害を受けた。これに対し各方面から寄付が寄せられたが,政府が再建に消極的であったことから,これを批判するデモが発生し,大統領は辞任に追い込まれた。

2.2019年,香港において,中国本土に逃亡した容疑者の引渡しを可能にするよう「逃亡犯条例」を改正することを求めるデモが発生した。香港当局は当初改正に否定的だったが,最終的にはこの要望に沿った改正が行われた。

3.2019年,国際労働機関(ILO)の総会において,働く場での暴力やハラスメントに関する条約が採択された。この条約では,企業の正社員のみが保護の対象となり,ハラスメント行為の禁止は盛り込まれなかったが,米国はこの採択に反対しILOから脱退を表明した。

4.2020年,英国は欧州連合(EU)から離脱した。これにより英国はEU加盟国ではなくなったが,離脱に伴う激変緩和のための移行期間中は,英国とEUは離脱前とほぼ同じ関係を保ち,当該期間中にEUと今後の通商関係について交渉することとなっている。

5.2020年,米国はイランの軍事司令官であるオサマ・ビンラディンをイラクの空港で殺害した。これにより米国とイラン間での緊張が高まり,イラン側から非難声明が出されたが,2020年6月末現在,明確な軍事的報復はなされていない。


【ILO(国際労働機関)本部ジュネーブ】↓

1919年に設立(労働条件を改善することを目的)
1940年 日本脱退
1944年 フィラデルフィア宣言(所得保障に関する勧告と医療に関する勧告が採択)
1946年 国連の最初の国連の専門機関
1951年 日本再加盟
1969年 ノーベル平和賞を受賞(創立50周年)

【特徴と時事ポイント】
日本は,1940年脱退~1951年再加盟
ILOは政策の作成にあたっては労働者と使用者の代表が政府代表と平等の発言権を持つ。
2011年 アジア太平洋地域会合(京都)
2014年 松井博志氏(使用者側委員として活躍)
2015年 在ジュネーブ国際機関(嘉治美佐子大使がILO理事会議長)
2018年 郷野晶子氏が労働者側副議長に選出
2019年に創立100周年
第10代ガイ・ライダー(英国,2012~2022年)
第11代ジルベール・F・ウングボ ILO事務局長(2022年10月1日就任)



【試験ポイント】✨

1✖ 現職 2022年4月24日,エマニュエル・マクロン大統領は,フランス大統領選マリーヌ・ルペンを破り再選。

2✖ 撤回

3✖ 仕事の世界における暴力及びハラスメントの撤廃に関する条約

(第108回総会で2019年6月21日採択。条約発効日:2021年6月25日。最新の条約)日本は批准していない。アメリカがILOから脱退した年は,1977年~1980年。

4〇 原文のまま

5✖ アメリカはオサマ・ビンラディンを2011年5月,パキスタン(アボッターバード)において,殺害。