令和5年行政書士試験 会社法 設立時取締役
【試験ポイント】✨
ア〇 会社法第38条(設立時役員等の選任)1項,4項
イ〇 会社法第88条(設立時取締役等の選任)1項,因みに,73条(創立総会の決議)は「創立総会の決議は、当該創立総会において議決権を行使することができる設立時株主の議決権の過半数であって,出席した当該設立時株主の議決権の三分の二以上に当たる多数をもって行う。」,第85条2項(種類創立総会の招集及び決議)
ウ〇 会社法 第39条3項
エ✖ 会社法 第331条(取締役の資格等)法定の欠格事由がある者は,法人等です!因みに,平成17年会社法改正により,破産手続開始決定を受けて復権していない者であることを削除,また,令和元年改正により成年被後見人または被保佐人も欠格事由から削除されて,取締役に就任できることに注意!要は,破産,成年被後見人,被保佐人,未成年は欠格事由に該当しません。
欠格事由に該当するのは,「法人」,「刑に処せられ,その執行を終わり,又はその執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者」,「前号に規定する法律の規定以外の法令の規定に違反し、禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わるまで又はその執行を受けることがなくなるまでの者(刑の執行猶予中の者を除く。)」です!
オ✖ 会社法26条・46条・47条 発起人と設立時取締役とでは,仕事・役割が異なる。
第26条(定款の作成)
株式会社を設立するには、発起人が定款を作成し、その全員がこれに署名し、又は記名押印しなければならない。
2 前項の定款は、電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものとして法務省令で定めるものをいう。以下同じ。)をもって作成することができる。この場合において、当該電磁的記録に記録された情報については、法務省令で定める署名又は記名押印に代わる措置をとらなければならない。
第38条(設立時役員等の選任)
発起人は、出資の履行が完了した後、遅滞なく、設立時取締役(株式会社の設立に際して取締役となる者をいう。以下同じ。)を選任しなければならない。
2 設立しようとする株式会社が監査等委員会設置会社である場合には、前項の規定による設立時取締役の選任は、設立時監査等委員(株式会社の設立に際して監査等委員(監査等委員会の委員をいう。以下同じ。)となる者をいう。以下同じ。)である設立時取締役とそれ以外の設立時取締役とを区別してしなければならない。3 次の各号に掲げる場合には、発起人は、出資の履行が完了した後、遅滞なく、当該各号に定める者を選任しなければならない。
一 設立しようとする株式会社が会計参与設置会社である場合 設立時会計参与(株式会社の設立に際して会計参与となる者をいう。以下同じ。)
二 設立しようとする株式会社が監査役設置会社(監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがある株式会社を含む。)である場合 設立時監査役(株式会社の設立に際して監査役となる者をいう。以下同じ。)
三 設立しようとする株式会社が会計監査人設置会社である場合 設立時会計監査人(株式会社の設立に際して会計監査人となる者をいう。以下同じ。)
4 定款で設立時取締役(設立しようとする株式会社が監査等委員会設置会社である場合にあっては、設立時監査等委員である設立時取締役又はそれ以外の設立時取締役。以下この項において同じ。)、設立時会計参与、設立時監査役又は設立時会計監査人として定められた者は、出資の履行が完了した時に、それぞれ設立時取締役、設立時会計参与、設立時監査役又は設立時会計監査人に選任されたものとみなす。
第39条 設立しようとする株式会社が取締役会設置会社である場合には、設立時取締役は、三人以上でなければならない。
2 設立しようとする株式会社が監査役会設置会社である場合には、設立時監査役は、三人以上でなければならない。
3 設立しようとする株式会社が監査等委員会設置会社である場合には、設立時監査等委員である設立時取締役は、三人以上でなければならない。
4 第331条第1項(第335条第1項において準用する場合を含む。)、第333条第1項若しくは第3項又は第337条第1項若しくは第3項の規定により成立後の株式会社の取締役(監査等委員会設置会社にあっては、監査等委員である取締役又はそれ以外の取締役)、会計参与、監査役又は会計監査人となることができない者は、それぞれ設立時取締役(成立後の株式会社が監査等委員会設置会社である場合にあっては、設立時監査等委員である設立時取締役又はそれ以外の設立時取締役)、設立時会計参与、設立時監査役又は設立時会計監査人(以下この節において「設立時役員等」という。)となることができない。
5 第331条の二の規定は、設立時取締役及び設立時監査役について準用する。
第46条 設立時取締役(設立しようとする株式会社が監査役設置会社である場合にあっては、設立時取締役及び設立時監査役。以下この条において同じ。)は、その選任後遅滞なく、次に掲げる事項を調査しなければならない。
一 第33条第10項第1号又は第2号に掲げる場合における現物出資財産等(同号に掲げる場合にあっては、同号の有価証券に限る。)について定款に記載され、又は記録された価額が相当であること。
二 第33条第10項第3号に規定する証明が相当であること。
三 出資の履行が完了していること。
四 前3号に掲げる事項のほか、株式会社の設立の手続が法令又は定款に違反していないこと。
2 設立時取締役は、前項の規定による調査により、同項各号に掲げる事項について法令若しくは定款に違反し、又は不当な事項があると認めるときは、発起人にその旨を通知しなければならない。
3 設立しようとする株式会社が指名委員会等設置会社である場合には、設立時取締役は、第1項の規定による調査を終了したときはその旨を、前項の規定による通知をしたときはその旨及びその内容を、設立時代表執行役(第48条第1項第3号に規定する設立時代表執行役をいう。)に通知しなければならない。
第47条(設立時代表取締役の選定等)
設立時取締役は、設立しようとする株式会社が取締役会設置会社(指名委員会等設置会社を除く。)である場合には、設立時取締役(設立しようとする株式会社が監査等委員会設置会社である場合にあっては、設立時監査等委員である設立時取締役を除く。)の中から株式会社の設立に際して代表取締役(株式会社を代表する取締役をいう。以下同じ。)となる者(以下「設立時代表取締役」という。)を選定しなければならない。
2 設立時取締役は、株式会社の成立の時までの間、設立時代表取締役を解職することができる。
3 前2項の規定による設立時代表取締役の選定及び解職は、設立時取締役の過半数をもって決定する。
第57条(設立時発行株式を引き受ける者の募集)
発起人は、この款の定めるところにより、設立時発行株式を引き受ける者の募集をする旨を定めることができる。
2 発起人は、前項の募集をする旨を定めようとするときは、その全員の同意を得なければならない。
第73条(創立総会の決議)
創立総会の決議は、当該創立総会において議決権を行使することができる設立時株主の議決権の過半数であって,出席した当該設立時株主の議決権の三分の二以上に当たる多数をもって行う。
第85条(種類創立総会の招集及び決議)
前条、第90条第1項(同条第2項において準用する場合を含む。)、第92条第1項(同条第4項において準用する場合を含む。)、第100条第1項又は第101条第1項の規定により種類創立総会の決議をする場合には、発起人は、種類創立総会を招集しなければならない。
2 種類創立総会の決議は、当該種類創立総会において議決権を行使することができる設立時種類株主の議決権の過半数であって、出席した当該設立時種類株主の議決権の三分の二以上に当たる多数をもって行う。
3 前項の規定にかかわらず、第100条第1項の決議は、同項に規定する種類創立総会において議決権を行使することができる設立時種類株主の半数以上であって、当該設立時種類株主の議決権の三分の二以上に当たる多数をもって行わなければならない。
第88条(設立時取締役等の選任)
第57条第1項の募集をする場合には、設立時取締役、設立時会計参与、設立時監査役又は設立時会計監査人の選任は、創立総会の決議によって行わなければならない。
2 設立しようとする株式会社が監査等委員会設置会社である場合には、前項の規定による設立時取締役の選任は、設立時監査等委員である設立時取締役とそれ以外の設立時取締役とを区別してしなければならない。
第331条(取締役の資格等)
次に掲げる者は、取締役となることができない。
一 法人
二 削除
三 この法律若しくは一般社団法人及び一般財団法人に関する法律(平成18年法律第48号)の規定に違反し、又は金融商品取引法第197条、第197条の二第1号から第10号の三まで若しくは第13号から第15号まで、第198条第8号、第199条、第200条第1号から第12号の二まで、第20号若しくは第21号、第203条第3項若しくは第205条第1号から第6号まで、第19号若しくは第20号の罪、民事再生法(平成11年法律第225号)第255条、第256条、第258条から第260条まで若しくは第262条の罪、外国倒産処理手続の承認援助に関する法律(平成12年法律第129号)第65条、第66条、第68条若しくは第69条の罪、会社更生法(平成14年法律第154号)第266条、第267条、第269条から第271条まで若しくは第273条の罪若しくは破産法(平成16年法律第75号)第265条、第266条、第268条から第272条まで若しくは第274条の罪を犯し、刑に処せられ、その執行を終わり、又はその執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者
四 前号に規定する法律の規定以外の法令の規定に違反し、禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わるまで又はその執行を受けることがなくなるまでの者(刑の執行猶予中の者を除く。)
2 株式会社は、取締役が株主でなければならない旨を定款で定めることができない。ただし、公開会社でない株式会社においては、この限りでない。
3 監査等委員である取締役は、監査等委員会設置会社若しくはその子会社の業務執行取締役若しくは支配人その他の使用人又は当該子会社の会計参与(会計参与が法人であるときは、その職務を行うべき社員)若しくは執行役を兼ねることができない。
4 指名委員会等設置会社の取締役は、当該指名委員会等設置会社の支配人その他の使用人を兼ねることができない。
5 取締役会設置会社においては、取締役は、三人以上でなければならない。
6 監査等委員会設置会社においては、監査等委員である取締役は、三人以上で、その過半数は、社外取締役でなければならない。
第331条の二 成年被後見人が取締役に就任するには、その成年後見人が、成年被後見人の同意(後見監督人がある場合にあっては、成年被後見人及び後見監督人の同意)を得た上で、成年被後見人に代わって就任の承諾をしなければならない。
2 被保佐人が取締役に就任するには、その保佐人の同意を得なければならない。3 第1項の規定は、保佐人が民法第876条の四第1項の代理権を付与する旨の審判に基づき被保佐人に代わって就任の承諾をする場合について準用する。この場合において、第1項中「成年被後見人の同意(後見監督人がある場合にあっては、成年被後見人及び後見監督人の同意)」とあるのは、「被保佐人の同意」と読み替えるものとする。
4 成年被後見人又は被保佐人がした取締役の資格に基づく行為は、行為能力の制限によっては取り消すことができない。