令和4年行政書士試験過去問解説 ズバリ出たラムサール条約
締約国は、人間とその環境とが相互に依存していることを認識し、水の循環を調整するものとしての湿地の及び湿地特有の動植物特に水鳥の生息地としての湿地の基本的な生態学的機能を考慮し、湿地が経済上、文化上、科学上及びレクリエーショシ上大きな価値を有する資源であること及び湿地を喪失することが取返しのつかないことであることを確信し、湿地の進行性の侵食及び湿地の喪失を現在及び将来とも阻止することを希望し、水鳥が、季節的移動に当たつて国境を越えることがあることから、国際的な資源として考慮されるべきものであることを認識し、湿地及びその動植物の保全が将来に対する見通しを有する国内政策と、調整の図られた国際的行動とを結び付けることにより確保されるものであることを確信して、次のとおり協定した。
第一条
1 この条約の適用上、湿地とは、天然のものであるか人工のものであるか、永続的なものであるか一時的なものであるかを問わず、更には水が滞つているか流れているか、淡水であるか汽水であるか鹹水であるかを問わず、沼沢地、湿原、泥炭地又は水域をいい、低潮時における水深が六メートルを超えない海域を含む。
2 この条約の適用上、水鳥とは、生態学上湿地に依存している鳥類をいう。
1971年2月2日,イラン(都市ラムサール)で開催された,「湿地及び水鳥の保全のための国際会議」において,制定。
1975年12月21日発効。
1980年10月17日,日本加入(釧路湿原を条約湿地として指定。)
条約の3つの柱
条約の目的である湿地の「保全(再生)」と「ワイズユース(賢明な利用)」,これらを促進する「交流,学習(CEPA)」
現在の条約登録湿地は53カ所
令和3年11月18日,鹿児島県出水市の「出水ツルの越冬地」
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【所在地】ナイロビ
【1972年6月】ストックホルムで「かけがえのない地球」をキャッチフレーズ。7つのサブプログラム(気候変動,災害・紛争,生態系管理,環境ガバナンス,化学物質・廃棄物,資源効率性,環境レビュー)を中心に活動。