業務・試験対策

MEASURES

2011年2月「行政書士試験コメント」

【契約について】皆さん,こんにちわ。まだまだ寒い日々が続いていますね。今月は私が過去に経験した事例を基に「契約」について少しお話します。



事例】
タバコを購入するために,通常どおり自動販売機に「千円札」を入れた。肝心な商品が(マルボロメンソール)出てこない。お釣りも何もなし。当然,自販機なので「有り難う御座いました。」の声もなし。最近はジュース自販機等ではあるみたいですが。「千円札」は,「未知の世界へ」

さて,貴方ならどうなさいますか。「管理者に電話をする。」という声が聞こえてきそうですが,当然管理者には電話をしました。

管理者側の主張は,「自販機設置場所までの距離が遠いから今回は謝罪ということで勘弁して欲しい。」というものでした。

さて,本件の事例を民法に照らしてみると,

第555条(売買)
売買は,当事者の一方がある財産権を相手方に移転することを約し,相手方がこれに対してその代金を支払うことを約することによって,その効力を生ずる。

そこで,「申込み」「承諾」の意思表示はどうなっているのでしょうか。私が「千円札」を「ブチ込んだ」段階が「申込み」の意思表示とすれば,自販機が特定のマルボロメンソールの商品ランプを認識した場合に「承諾」になります。商品が出てこないのですから,はじめから契約が成立しなかったとみることができます。タバコ自販機の設置行為は,「申込みの誘引」と判例では解釈されている。「申込みの誘引」とは,第三者を勧誘して申込みをさせようとする意思表示のことをいう。本件では,私が「千円札」を「ブチ込んだ」,そして,自販機の画面上に正しく選択できるランプがつき選択したということからも,自販機の設置者側が私のマルボロメンソールの特定の申込みに対し「承諾」したものといえる。因みに,「不当利得」として後日返還して頂きました。

第703条(不当利得の返還義務)
法律上の原因なく他人の財産又は労務によって利益を受け,そのために他人に損失を及ぼした者(以下この章において「受益者」という。)は,その利益の存する限度において,これを返還する義務を負う。