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【試験でよく出題されるマクリーン事件】


【最高裁判所大法廷, 昭和53年10月4日 在留期間更新不許可処分取消】


判示事項】


一 外国人のわが国に在留する権利ないし引き続き在留することを要求しうる権利と憲法の保障の有無


二 出入国管理令21条3項に基づく在留期間の更新を適当と認めるに足りる相当の理由の有無の判断と法務大臣の裁量権


三 出入国管理令21条3項に基づく法務大臣の在留期間の更新を適当と認めるに足りる相当の理由の有無についての判断と裁判所の審査の限界


四 わが国に在留する外国人と政治活動の自由に関する憲法の保障


五 外国人に対する憲法の基本的人権の保障と在留の許否を決する国の裁量に対する拘束の有無


六 外国人の在留期間中の憲法の保障が及ばないとはいえない政治活動を斟酌して在留期間の更新を適当と認めるに足りる相当の理由がないとした法務大臣の判断が裁量権の範囲を超え又はその濫用があつたものということはできないとされた事例


【裁判要旨】

一 外国人は、憲法上、わが国に在留する権利ないし引き続き在留することを要求しうる権利を保障されていない。


二 出入国管理令21条3項に基づく在留期間の更新を適当と認めるに足りる相当の理由の有無の判断は「法務大臣の裁量に任されているものであり、上陸拒否事由又は退去強制事由に準ずる事由に該当しない限り更新を不許可にすることが許されないものではない。


三 裁判所は、出入国管理令21条3項に基づく法務大臣の在留期間の更新を適当と認めるに足りる相当の理由の有無の判断についてそれが違法となるかどうかを審査するにあたつては、右判断が法務大臣の裁量権の行使としてされたものであることを前提として、その判断の基礎とされた重要な事実に誤認があること等により右判断が全く事実の基礎を欠くかどうか、又は事実に対する評価が明白に合理性を欠くこと等により右判断が社会通念に照らし著しく妥当性を欠くことが明らかであるかどうかについて審理し、それが認められる場合に限り、右判断が裁量権の範囲を超え又はその濫用があつたものとして違法であるとすることができる。


四 政治活動の自由に関する憲法の保障は、わが国の政治的意思決定又はその実施に影響を及ぼす活動等外国人の地位にかんがみこれを認めることが相当でないと解されるものを除き、わが国に在留する外国人に対しても及ぶ。


五 外国人に対する憲法の基本的人権の保障は、在留の許否を決する国の裁量を拘束するまでの保障すなわち、在留期間中の憲法の基本的人権の保障を受ける行為を在留期間の更新の際に消極的な事情として斟酌されないことまでの保障を含むものではない。


六 上告人の本件活動は、外国人の在留期間中の政治活動として直ちに憲法の保障が及ばないものであるとはいえないが、そのなかにわが国の出入国管理政策に対する非難行動あるいはわが国の基本的な外交政策を非難し日米間の友好関係に影響を及ぼすおそれがないとはいえないものが含まれており、法務大臣が右活動を斟酌して在留期間の更新を適当と認めるに足りる相当の理由があるものとはいえないと判断したとしても、裁量権の範囲を超え又はその濫用があつたものということはできない。


公務員試験・行政書士試験で頻繁に出題されている判例。ポイントとして,

① 「 外国人は、憲法上、わが国に在留する権利ないし引き続き在留することを要求しうる権利を保障されていない。」ことと,

② 「 わが国の政治的意思決定又はその実施に影響を及ぼす活動等外国人の地位にかんがみこれを認めることが相当でないと解されるものを除き、」の部分です🌸

要するに,外国人の政治活動の自由は原則として保障されるが,外国人がわが国の政治的意思決定又はその実施に影響を及ぼす活動等の場合には,政治活動の自由は保障されないと覚えておけばよいです。

試験で出題される基礎のまとめ 「外国人に保障されないものとして」

ア 参政権

イ 社会権

ウ 入国の自由


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