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国家公務員大卒 経験者採用試験係長級(事務)過去問

【2020年 経験者採用試験係長級(事務)出題】

【問題】昭和時代の我が国に関する記述として最も妥当なのはどれか。

1.昭和11(1936)年,陸軍統制派の青年将校が二・二六事件と呼ばれる反乱を起こし,犬養毅首相,高橋是清大蔵大臣らを殺害した。反乱の鎮圧後,発言力を強めた陸軍皇道派が組閣人事に干渉して外務官僚の広田弘毅を首相としたことにより,加藤高明内閣から続いていた政党内閣は途絶えた。

2.昭和30(1955)年の総選挙によって,第一党が日本社会党から日本民主党となったことを契機に,日本社会党を離脱した一部の議員が民主社会党を結成すると,その機に乗じた日本民主党と自由党が合同して自由民主党を結成した。その後,約40年間,自由民主党と民主社会党が国会で対立しつつも,総選挙の度に単独で過半数を保つ自由民主党を与党とする55年体制が続いた。

3.1950年代半ば頃から約20年間,岩戸景気,いざなぎ景気,神武景気の順に好景気が立て続けに起こり,国民の生活様式に大きな変化をもたらした。1950年代後半には,自動車,カラーテレビ,コンピューターの3Cが,いわゆる「新三種の神器」として普及した。

4.昭和39(1964)年,アジアで初めてオリンピックである東京オリンピックが開催された。これに併せて東海道新幹線や首都高速道路が整備され,オリンピックの開会式が行われた日は,「体育の日」として祝日とされた。また,昭和45(1970)年には,「人類の進歩と調和」をテーマとした日本万国博覧会が大阪で開催された。

5.昭和62(1987)年に成立した竹下登内閣は,財政再建のために消費税を導入したが,変動為替相場制への移行に伴って円高が加速したことと重なったことから,円高不況が生じた。不況対策として金融緩和が行われると,巨額の資金が土地と株に流れ,地価と株価が異常に上昇するバブル景気が起こった。


【試験ポイント】✨

1✖ 陸軍統制派ではなく,陸軍皇道派青年将校を中心とするクーデター。犬養毅暗殺事件は,1932年(昭和7年)5月15日のいわゆる海軍青年将校中心のクーデター,5.15事件と呼ばれる(政党内閣に終止符)。

2✖ 55年体制で重要なキーワードが左右社会党の再統一!また,55年体制とは,1955年の左右社会党の再統一VS保守合同(自由党と日本民主党が合流し自由民主党が結成)

3✖

【1955年~1957年】神武景気

1956年,経済白書で使われた言葉「もはや戦後ではない」

「三種の神器(さんしゅのじんぎ)」は,白黒テレビ,洗濯機,冷蔵庫の家電製品のこと。

【1957年後半~1958年】なべ底不況

【1958年末~1961年】岩戸景気

1960年,経済白書で使われた言葉「投資が投資を呼ぶ」

【1962年末~1964年】オリンピック景気

【1965年~1970年】いざなぎ景気

長期の好景気

「3C,新三種の神器」は,カラーテレビ,クーラー,自動車の耐久消費財のこと。

【1973年】オイルショック

4〇 東京オリンピック1964年10月10日

5✖ 1973年から変動相場制(フロート制)へ移行。

1971年8月 ニクソンショック(金とドルの交換禁止)

1971年12月 スミソニアン協定(ニクソンショック後の為替相場を再建するための協定。円は1ドル=360円から308円に切り上げ)

1973年2月 固定相場制から変動相場制へ移行。

1978年 キングストン体制(変動相場制の正式承認,金の公定価格の禁止,SDRの役割拡大)

1985年,プラザ合意(ドル高を是正を目的,5カ国財相会議,日・米・英・独・仏),1987年ルーブル合意(為替相場の協調介入,先進7カ国日・米・英・独・仏・イタリア・カナダ)