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行政書士過去問 商行為

【令和5年行政書士試験出題】

【問題】商行為に関する次の記述のうち、商法の規定に照らし、誤っているものはどれか。

1 商行為の代理人が本人のためにすることを示さないで商行為をした場合であっても、その行為は、本人に対してその効力を生ずる。ただし、相手方が、代理人が本人のためにすることを知らなかったときは、代理人に対して履行の請求をすることを妨げない。

2 商行為の受任者は、委任の本旨に反しない範囲内において、委任を受けていない行為をすることができる。

3 商人である隔地者の間において承諾の期間を定めないで契約の申込みを受けた者が相当の期間内に承諾の通知を発しなかったときは、その申込みは、その効力を失う。

4 商人が平常取引をする者からその営業の部類に属する契約の申込みを受けたときは、遅滞なく、契約の申込みに対する諾否の通知を発しなければならず、当該通知を発することを怠ったときは、その商人はその申込みを承諾したものとみなす。

5 商人が平常取引をする者からその営業の部類に属する契約の申込みを受けた場合において、その申込みとともに受け取った物品があるときは、その申込みを拒絶したかどうかにかかわらず、申込みを受けた商人の費用をもって、その物品を保管しなければならない。


【試験ポイント】✨

1〇 商法第504条(商行為の代理)「商行為の代理人が本人のためにすることを示さないでこれをした場合であっても、その行為は、本人に対してその効力を生ずる。ただし、相手方が、代理人が本人のためにすることを知らなかったときは、代理人に対して履行の請求をすることを妨げない。」

2〇 商法第505条(商行為の委任)『商行為の受任者は、委任の本旨に反しない範囲内において、委任を受けていない行為をすることができる。』

3〇 商法第508条(隔地者間における契約の申込み)『商人である隔地者の間において承諾の期間を定めないで契約の申込みを受けた者が相当の期間内に承諾の通知を発しなかったときは、その申込みは、その効力を失う。』

4〇 商法第509条(契約の申込みを受けた者の諾否通知義務)1項,2項

5✖ 商法第510条(契約の申込みを受けた者の物品保管義務)

「申込みを受けた商人」が間違い。


【商法(改正対応)】↓

第504条(商行為の代理)
商行為の代理人が本人のためにすることを示さないでこれをした場合であっても、その行為は、本人に対してその効力を生ずる。ただし、相手方が、代理人が本人のためにすることを知らなかったときは、代理人に対して履行の請求をすることを妨げない。

第505条(商行為の委任)
商行為の受任者は、委任の本旨に反しない範囲内において、委任を受けていない行為をすることができる。

第508条(隔地者間における契約の申込み)
商人である隔地者の間において承諾の期間を定めないで契約の申込みを受けた者が相当の期間内に承諾の通知を発しなかったときは、その申込みは、その効力を失う。
2 民法第524条の規定は、前項の場合について準用する。

第509条(契約の申込みを受けた者の諾否通知義務)
商人が平常取引をする者からその営業の部類に属する契約の申込みを受けたときは、遅滞なく、契約の申込みに対する諾否の通知を発しなければならない。
2 商人が前項の通知を発することを怠ったときは、その商人は、同項の契約の申込みを承諾したものとみなす。

第510条(契約の申込みを受けた者の物品保管義務)
商人がその営業の部類に属する契約の申込みを受けた場合において、その申込みとともに受け取った物品があるときは、その申込みを拒絶したときであっても、申込者の費用をもってその物品を保管しなければならない。ただし、その物品の価額がその費用を償うのに足りないとき、又は商人がその保管によって損害を受けるときは、この限りでない。