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行政書士試験過去問 一般知識 公文書管理法(公文書等の管理に関する法律)

【平成28年行政書士試験出題】

【問題】公文書管理法(公文書等の管理に関する法律)に関する次の文章のうち、誤っているものはどれか。

1 公文書管理法には、行政機関の職員の文書作成義務を定める規定が置かれている。

2 公文書管理法は、行政機関の長が毎年度行政文書の管理の状況を内閣総理大臣に報告しなければならないと定めている。

3 公文書管理法は、行政機関の長が行政文書の管理に関する定め(行政文書管理規則)を設けなければならないと定めている。

4 公文書管理法は、行政機関の長が保存期間が満了した行政文書ファイル等を廃棄しようとするときは、あらかじめ内閣総理大臣に協議し、その同意を得なければならないと定めている。

5 公文書管理法は、行政機関の職員が行政文書ファイル等を違法に廃棄した場合の罰則について定めている。


【公文書等の管理に関する法律(改正対応)】↓

第1章 総則

第1条(目的)
この法律は、国及び独立行政法人等の諸活動や歴史的事実の記録である公文書等が、健全な民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源として、主権者である国民が主体的に利用し得るものであることにかんがみ、国民主権の理念にのっとり、公文書等の管理に関する基本的事項を定めること等により、行政文書等の適正な管理、歴史公文書等の適切な保存及び利用等を図り、もって行政が適正かつ効率的に運営されるようにするとともに、国及び独立行政法人等の有するその諸活動を現在及び将来の国民に説明する責務が全うされるようにすることを目的とする。


第二章 行政文書の管理 第一節 文書の作成

第4条 行政機関の職員は、第1条の目的の達成に資するため、当該行政機関における経緯も含めた意思決定に至る過程並びに当該行政機関の事務及び事業の実績を合理的に跡付け、又は検証することができるよう、処理に係る事案が軽微なものである場合を除き、次に掲げる事項その他の事項について、文書を作成しなければならない。
一 法令の制定又は改廃及びその経緯
二 前号に定めるもののほか、閣議、関係行政機関の長で構成される会議又は省議(これらに準ずるものを含む。)の決定又は了解及びその経緯
三 複数の行政機関による申合せ又は他の行政機関若しくは地方公共団体に対して示す基準の設定及びその経緯
四 個人又は法人の権利義務の得喪及びその経緯
五 職員の人事に関する事項

第8条(移管又は廃棄)
行政機関の長は、保存期間が満了した行政文書ファイル等について、第5条第5項の規定による定めに基づき、国立公文書館等に移管し、又は廃棄しなければならない。
2 行政機関(会計検査院を除く。以下この項、第4項、次条第3項、第10条第3項、第30条及び第31条において同じ。)の長は、前項の規定により、保存期間が満了した行政文書ファイル等を廃棄しようとするときは、あらかじめ、内閣総理大臣に協議し、その同意を得なければならない。この場合において、内閣総理大臣の同意が得られないときは、当該行政機関の長は、当該行政文書ファイル等について、新たに保存期間及び保存期間の満了する日を設定しなければならない。
3 行政機関の長は、第1項の規定により国立公文書館等に移管する行政文書ファイル等について、第16条第1項第1号に掲げる場合に該当するものとして国立公文書館等において利用の制限を行うことが適切であると認める場合には、その旨の意見を付さなければならない。
4 内閣総理大臣は、行政文書ファイル等について特に保存の必要があると認める場合には、当該行政文書ファイル等を保有する行政機関の長に対し、当該行政文書ファイル等について、廃棄の措置をとらないように求めることができる。

第9条(管理状況の報告等)
行政機関の長は、行政文書ファイル管理簿の記載状況その他の行政文書の管理の状況について、毎年度内閣総理大臣に報告しなければならない。
2 内閣総理大臣は、毎年度、前項の報告を取りまとめ、その概要を公表しなければならない。
3 内閣総理大臣は、第1項に定めるもののほか、行政文書の適正な管理を確保するために必要があると認める場合には、行政機関の長に対し、行政文書の管理について、その状況に関する報告若しくは資料の提出を求め、又は当該職員に実地調査をさせることができる。
4 内閣総理大臣は、前項の場合において歴史公文書等の適切な移管を確保するために必要があると認めるときは、国立公文書館に、当該報告若しくは資料の提出を求めさせ、又は実地調査をさせることができる。

第10条(行政文書管理規則)
行政機関の長は、行政文書の管理が第4条から前条までの規定に基づき適正に行われることを確保するため、行政文書の管理に関する定め(以下「行政文書管理規則」という。)を設けなければならない。
2 行政文書管理規則には、行政文書に関する次に掲げる事項を記載しなければならない。
一 作成に関する事項
二 整理に関する事項
三 保存に関する事項
四 行政文書ファイル管理簿に関する事項
五 移管又は廃棄に関する事項
六 管理状況の報告に関する事項
七 その他政令で定める事項
3 行政機関の長は、行政文書管理規則を設けようとするときは、あらかじめ、内閣総理大臣に協議し、その同意を得なければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
4 行政機関の長は、行政文書管理規則を設けたときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。これを変更したときも、同様とする。


【試験ポイント】✨

公文書管理法関係は,実務で結構使えますよ。

1〇 公文書管理法4条

2〇 公文書管理法9条1項

3〇 公文書管理法10条1項

4〇 公文書管理法8条1項・2項

5✖ 罰則はない。


衆議院議員櫻井周君提出公文書管理法の違反に対する罰則に関する質問に対する答弁書は,こちら