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行政書士試験過去問解説【一般知識】日中関係 満州某重大事件

【令和元年行政書士試験出題】

【問題】次の各年に起こった日中関係に関する記述のうち、妥当なものはどれか。


1 1894年に勃発した日清戦争は、翌年のポーツマス条約で講和が成立した。それによれば、清は台湾の独立を認める、清は遼東半島・澎湖諸島などを日本に割譲する、清は日本に賠償金2億両テールを支払う、などが決定された。

2 1914年の第一次世界大戦の勃発を、大隈重信内閣は、日本が南満州の権益を保持し、中国に勢力を拡大する好機とみて、ロシアの根拠地であるハルビンなどを占領した。1915年には、中国の袁世凱政府に「二十一カ条要求」を突き付けた。

3 1928年に関東軍の一部は、満州軍閥の張作霖を殺害して、満州を占領しようとした。この事件の真相は国民に知らされず、「満州某重大事件」 と呼ばれた。田中義一内閣や陸軍は、この事件を日本軍人が関与していないこととして、処理しようとした。

4 1937年の盧溝橋事件に対して、東条英機内閣は不拡大方針の声明を出した。しかし、現地軍が軍事行動を拡大すると、それを追認して戦線を拡大し、ついに、宣戦布告をして日中戦争が全面化していった。

5 1972年に佐藤栄作首相は中華人民共和国を訪れ、日中共同宣言を発表して、日中の国交を正常化したが、台湾の国民政府に対する外交関係をとめた。さらに、1978年に田中角栄内閣は、日中平和友好条約を締結した。


【試験ポイント】✨

日中・日露関係は,今後も出題が予想されますので,年代を押さえましょう!

1×【日清戦争(朝鮮半島をめぐる権益の対立)】

【1894年】東学党の乱(甲午農民戦争)

【1895年4月】下関条約締結(日本全権首相:伊藤博文:外相:陸奥宗光,清国全権:李鴻章(りこうしょう)

【1905年】ポーツマス条約(アメリカのポーツマツで調印した日露講和条約,セルドアルーズベルト斡旋)


2× 日本は,山東半島の青島,ドイツ領南洋諸島を占領。ハルビン占領は,満州事変。

【1914年】第一次世界大戦(三国協商イギリス・ロシア・フランスVS三国同盟ドイツ・オーストリア・イタリア)(大隈重信内閣)

【1915年】大隈重信内閣は,中国の袁世凱に対し,二十一カ条の要求

【1931年9月18日・満州事変】(柳条湖事件(りょうじょうこじけん))が発端。


3〇 原文のまま

【1927年~1928年】山東(さんとう)出兵1次~3次

【1928年5月】済南事件(さいなんじけん)

【1928年6月】満州某重大事件(まんしゅうぼうじゅうだいじけん,張作霖爆殺)


4×【1937年7月7日】盧溝橋事件(近衛文麿内閣=不拡大方針を声明,その後兵力増強)


5× 佐藤栄作ではなく,田中角栄。

【1972年5月15日】アメリカから沖縄返還

【1973年】オイルショック

【1976年】ロッキード事件

【1972年9月】中華人民共和国訪問(田中角栄)

【1978年】日中平和友好条約(福田赳夫内閣)