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氷河期試験過去問 日本史解説 江戸時代の経済や貿易について

【2021年国家公務員氷河期出題】

【問題】江戸時代の経済や貿易に関する記述として最も妥当なのはどれか。


1 徳川家康は,日本商船に海外渡航を許可する朱印状を与え,東南アジアなどとの朱印船貿易を奨励した。朱印船貿易が盛んになると,各地の日本町が栄えた。

2 徳川吉宗は,城下町の経済活動を栄んにするため,座の特権を保護する楽市令を出した。また,宿駅や伝馬の交通制度を整えるとともに関銭を徴収するための関所を新たに設けた。

3 徳川慶喜は,スペインやポルトガルとの南蛮貿易を開始したが,多量の金貨が海外に流出したことにより物価が高騰したため,万延小判を大量に鋳造し,物価を安定させた。

4 水野忠邦は,自由貿易の促進を図り,生糸,雑殻などの5品の横浜直送を認める5品江戸廻送令を出したが,輸入超過となったため,撤回した。

5 井伊直弼は,糸割符仲間と呼ばれる商人らに対し,分業による加工生産を行う問屋制家内工業や,原料・道具を生産者に貸与する工場制手工業(マニュファクチュア)を奨励した。


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解答1
朱印状とは,戦国から江戸期の朱印を押した公文書。
2.楽市令(商品取引の拡大を図った政策)は,吉宗ではなく信長・秀吉時代
3.南蛮貿易(16世紀,主ポルトガル南蛮船による貿易)主な輸入品(鉄砲・火薬・生糸) 
4.5品江戸廻送令(雑穀・水油・ろう・呉服・生糸)。江戸幕府が出した流通統制令(1860年)。徳川家茂・老中・安藤信正の時代
5.糸割符仲間(いとわっぷなかま)とは,輸入生糸専売証礼をもつ特権の仲間。


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