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入国警備官過去問解説【経済のしくみ】ビルトイン・スタビライザー

【入国警備官過去問】

【問題】経済のしくみに関する記述として最も妥当なのはどれか。


1.完全競争市場では,需要と供給が自然に調整されて均衡に向かい,均衡需要量と均衡価格が定まる。この市場の自動調整作用をイギリスの経済学者ケインズは,神の「見えざる手」のはたらきと呼んだ。

2.財政政策は,資源配分,所得の再分配,景気変動の調整の三つの機能で経済に影響を与えた。そのうち景気変動の調整機能とは,財政支出によって供給された公共財・サービスが経常収支を自動的に調整することである。

3.寡占市場では,生産性の低い中小企業がプライスリーダーとなり,また,公害などの外部不(負)経済が生じることから,価格の下方硬直性が起きやすい。このような市場では価格の自動調整作用が阻害され,デフレーションが起きやすい。

4.国民所得は一国の経済の規模を表わすもので,各産業が新たに生産した付加価値の合計,生産した付加価値を給与などの形で分配した合計・企業・政府が支出した消費・投資の合計の三つの面からとらえられ,これらの額は理論的には等 しくなる。

5.日本銀行は経済の成長と安定をはかるために,金融政策として公定歩合操作,公開市場操作,預金準備操作を行う。そのうち公定歩合操作とは,市中金融機関の預金を一定の割合で預かり,その資金量を増減させることである。


【試験ポイント】✨

1✖ アダム・スミスの国富論「神の見えざる手」

2✖ 財政の3つの機能「資源配分」「所得の再分配」「経済の安定化」があります。

そして「経済の安定化」の例には,

① 裁量的財政政策(フィシカルポリシー)例=不景気の公共投資,好況期増税,

② ビルトイン・スタビライザー(自動安定装置)例=累進課税制度。

3✖ 寡占市場=少数の大企業によって支配

4〇 原文のまま

5✖ 準備預金制度

準備預金制度とは,対象となる金融機関に対して,預金の一定割合の額を中央銀行に預け入れさせる制度。