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行政書士試験過去問判例 商行為の代理人

【令和元年行政書士試験出題】

【問題】商行為の代理人が本人のためにすることを示さないでこれをした場合であって、相手方が、代理人が本人のためにすることを知らなかったときの法律関係に関する次の記述のうち、商法の規定および判例に照らし、妥当なものはどれか。なお、代理人が本人のためにすることを知らなかったことにつき、相手方に過失はないものとする。

1 相手方と本人および代理人とのいずれの間にも法律関係が生じ、本人および代理人は連帯して履行の責任を負う。

2 相手方と代理人との間に法律関係が生じ、本人には何らの効果も及ばない。

3 相手方と本人との間に法律関係が生じるが、相手方は代理人に対しても、履行の請求に限り、これをすることができる。

4 相手方と代理人との間に法律関係が生じるが、相手方は本人に対しても、履行の請求に限り、これをすることができる。

5 相手方は、その選択により、本人との法律関係または代理人との法律関係のいずれかを主張することができる。


【昭和43年4月24日,最高裁判所大法廷,売掛代金請求】

【判事事項】

一、商法第504条本文の法意

二、商法第504条但書にいう「履行ノ請求」に伴う法律関係


【裁判要旨】

一、商法第504条本文は、本人のための商行為の代理については、代理人が本人のためにすることを示さなくても、その行為は本人に対して効力を生ずるものとして、いわゆる顕名主義に対する例外を認めたものである。

二、相手方において、代理人が本人のためにすることを知らなかつたときは、商法第504条但書によつて、相手方と代理人との間にも本人相手方間におけると同一の法律関係が生じ、相手方が、その選択に従い、本人との法律関係を否定し、代理人との法律関係を主張したときは、本人は、もはや相手方に対し、右本人粗手方間の法律関係を主張することができない。


【その他重要判例:昭和48年10月30日,最高裁判所第三小法廷,転付金請求】

【判事事項】

商法504条但書に基づき相手方が債権者として本人または代理人を選択しうる場合における本人の請求と代理人の債権についての消滅時効の中断


【裁判要旨】

代理人がした商行為による債権につき本人が提起した債権請求訴訟の係属中に、相手方が商法504条但書に基づき債権者として代理人を選択したときは、本人の請求は、右訴訟が係属している間代理人の債権につき催告に準じた時効中断の効力を及ぼすものと解するのが相当である。


【試験ポイント】✨

1✖ 【昭和43年4月24日,最高裁判所大法廷,売掛代金請求】

2✖ 商法第504条(商行為の代理)『商行為の代理人が本人のためにすることを示さないでこれをした場合であっても、その行為は、本人に対してその効力を生ずる。ただし、相手方が、代理人が本人のためにすることを知らなかったときは、代理人に対して履行の請求をすることを妨げない。』

3✖ 上記判例のとおり

4✖ 上記判例のとおり

5〇 上記判例のとおり


【商法(改正対応)】↓

第504条(商行為の代理)
商行為の代理人が本人のためにすることを示さないでこれをした場合であっても、その行為は、本人に対してその効力を生ずる。ただし、相手方が、代理人が本人のためにすることを知らなかったときは、代理人に対して履行の請求をすることを妨げない。