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行政書士試験民法改正【第518条(更改後の債務への担保の移転)】

第518条(更改後の債務への担保の移転)
債権者(債権者の交替による更改にあっては、更改前の債権者)は、更改前の債務の目的の限度において、その債務の担保として設定された質権又は抵当権を更改後の債務に移すことができる。ただし、第三者がこれを設定した場合には、その承諾を得なければならない。
2 前項の質権又は抵当権の移転は、あらかじめ又は同時に更改の相手方(債権者の交替による更改にあっては、債務者)に対してする意思表示によってしなければならない。


【試験ポイント】✨

債権者は,更改前の債務の目的の限度において、その債務の担保として設定された質権又は抵当権を更改後の債務に移すことができる。第三者がこれを設定した場合には、その承諾を得なければならない。


「三面更改」の法制審議会のやり取りは,こちら

部会資料一部引用

『上記のような問題意識に基づき民法に新たに設ける法技術は,新たな類型の更改とすることが適当であると考えられる。これは,AB間の債権をAX間の債権とXB間の債権に置き換えることによって,当事者を追加する形で債権者と債務者を同時に交替しているのであるから,債務内容の重要な部分である「債務の要素」を変更するものであると評価することができるという理解に基づくものである。そして, 通説は,更改契約によって成立した新債務が履行されないとしても,更改契約を解除することはできないと解しているが,この解釈を採用して上記の法律関係を説明することにより,AB間の債権をAX間の債権とXB間の債権に置き換えた後に,債務者であるX又はBの債務不履行があったとしても,債権の置き換えの効力が覆ることを避けることができる。これによって決済の安定性を一層確実なものとすることができるという利点がある。また,上記の法律関係を更改という法律構成で説明することにより,AX間の債権とXB間の債権の発生原因がAB間の債権の発生原因と同一ではないとする点や,AB間の債権の抗弁をAX間の債権とXB間の債権が承継しない点について,現在利用されている法律構成に比して容易に説明することができるという利点もある。このような新たな類型の更改は,この補足説明1で掲げた例とは異なる態様での利用も想定され得る。例えば,AとBとの間の賃貸借契約に,Xがマスターレッシーとして参加し,賃貸人(B),賃借人(X)及び転借人(A)間で転貸借関係が成立する取引では,AがBに対して有していた敷金返還請求権が,AのXに対する敷金返還請求権とXのBに対する敷金返還請求権とに置き換えられていると見ることができる。この法律関係を説明するための法律構成として,AのBに対する敷金返還請求権についてXが免責的債務引受をすることによって,XはBに対して免責的債務引受の対価の支払請求権を取得し,XはこれとBに対して負担する敷金の差入債務とを相殺することによって,Bに対する敷金返還請求権を取得するという構成が採られることがあると言われるが,端的にこの新たな類型の更改によって,二つの敷金返還請求権の成立を説明することも可能であるように思われる。以上の考慮に基づき,本文は,新たな類型の更改を民法に導入することの要否を問うものである。なお,この部会資料では,新たな類型の更改を,便宜上,仮に「三面更改(更改による当事者の参加)」と言うこととする。』