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行政書士試験過去問 株式会社の設立における発起人等の責任等

【平成30年行政書士試験出題】

【問題】株式会社の設立における発起人等の責任等に関する次のア〜オの記述のうち、会社法の規定に照らし、誤っているものの組合せはどれか。

ア 株式会社の成立の時における現物出資財産等の価額が当該現物出資財産等について定款に記載または記録された価額に著しく不足するときは、発起人および設立時取締役は、当該株式会社に対し、連帯して、当該不足額を支払う義務を負い、この義務は、総株主の同意によっても、免除することはできない。

イ 発起人は、出資の履行において金銭の払込みを仮装した場合には、払込みを仮装した出資に係る金銭の全額を支払う義務を負い、この義務は、総株主の同意によっても、免除することはできない。

ウ 発起人、設立時取締役または設立時監査役は、株式会社の設立についてその任務を怠ったときは、当該株式会社に対し、これによって生じた損害を賠償する責任を負い、この責任は、総株主の同意がなければ、免除することができない。

エ 発起人、設立時取締役または設立時監査役がその職務を行うについて悪意または重大な過失があったときは、当該発起人、設立時取締役または設立時監査役は、これによって第三者に生じた損害を賠償する責任を負う。

オ 株式会社が成立しなかったときは、発起人は、連帯して、株式会社の設立に関してした行為についてその責任を負い、株式会社の設立に関して支出した費用を負担する。

1 ア・イ

2 ア・ウ

3 イ・オ

4 ウ・エ

5 エ・オ


【重要判例:昭和33年10月24日,最高裁判所第二小法廷,報酬金請求】

【判事事項】

設立登記未了の会社の代表取締役として契約を締結した者の責任。


【裁判要旨】

株式会社の設立を計画発起した者が、未だ設立登記をしないうちに、右会社の代表取締役として、第三者との間に、会社設立に関する行為に属しない契約を締結した場合、その者は、右第三者に対し、民法第117条の類推適用によつて責に任ずべきである。


【試験ポイント】✨

ア✖ 会社法52条(出資された財産等の価額が不足する場合の責任)1項,55条(責任の免除)

イ✖ 会社法55条(責任の免除)

ウ〇 会社法第53条(発起人等の損害賠償責任)1項

エ〇 会社法第53条(発起人等の損害賠償責任)2項

オ〇 会社法第56条(株式会社不成立の場合の責任)


【会社法(改正対応)】↓

第52条(出資された財産等の価額が不足する場合の責任)
株式会社の成立の時における現物出資財産等の価額が当該現物出資財産等について定款に記載され、又は記録された価額(定款の変更があった場合にあっては、変更後の価額)に著しく不足するときは、発起人及び設立時取締役は、当該株式会社に対し、連帯して、当該不足額を支払う義務を負う。
2 前項の規定にかかわらず、次に掲げる場合には、発起人(第28条第1号の財産を給付した者又は同条第2号の財産の譲渡人を除く。第2号において同じ。)及び設立時取締役は、現物出資財産等について同項の義務を負わない。
一 第28条第1号又は第2号に掲げる事項について第33条第2項の検査役の調査を経た場合
二 当該発起人又は設立時取締役がその職務を行うについて注意を怠らなかったことを証明した場合
3 第1項に規定する場合には、第33条第10項第3号に規定する証明をした者(以下この項において「証明者」という。)は、第1項の義務を負う者と連帯して、同項の不足額を支払う義務を負う。ただし、当該証明者が当該証明をするについて注意を怠らなかったことを証明した場合は、この限りでない。

第53条(発起人等の損害賠償責任)
発起人、設立時取締役又は設立時監査役は、株式会社の設立についてその任務を怠ったときは、当該株式会社に対し、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。
2 発起人、設立時取締役又は設立時監査役がその職務を行うについて悪意又は重大な過失があったときは、当該発起人、設立時取締役又は設立時監査役は、これによって第三者に生じた損害を賠償する責任を負う。

第55条(責任の免除)
第52条第1項の規定により発起人又は設立時取締役の負う義務、第52条の二第1項の規定により発起人の負う義務、同条第2項の規定により発起人又は設立時取締役の負う義務及び第53条第1項の規定により発起人、設立時取締役又は設立時監査役の負う責任は、総株主の同意がなければ、免除することができない。

第56条(株式会社不成立の場合の責任)
株式会社が成立しなかったときは、発起人は、連帯して、株式会社の設立に関してした行為についてその責任を負い、株式会社の設立に関して支出した費用を負担する。