業務・試験対策

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日本行政書士会連合会 規制改革ホットライン検討要請項目の現状と対応策

「規制改革推進会議」の記事について
規制改革推進会議について調べていたところ,非常に興味深いものがあったのでご紹介します。具体的には,下記のとおりの提案及び総務省の回答です。

『 現状、行政書士は事務所がある都道府県の行政書士会に入会しなければなりませんが、行政書士会が「困りごと解決」のような弁護士と誤認させるような依頼誘致を行ったり、ADRや成年後見のような行政書士の資格が必要ない業務に予算を計上し行政書士会の予算で組織が運営されていたりしています。これらは、行政書士制度の本旨から外れたことであり、強制入会かつ会費の支払いを拒否すれば廃業を勧告するにもかかわらず、行政書士会が、行政書士の資格が必要ない憲法によって国民に保障された一個人の経済活動の自由の範疇にあたる業務について、行政書士から徴収した会費を支出するということは、「行政書士法に定められていない業務をやらない自由」を侵害するものであり、経済活動の自由、思想信条の自由を侵害している状況です。東京都行政書士会の総会は、官公署への書類の作成・提出業務に支障をきたす平日に行われ、かつ代議員制を敷いているので、会員個人の意見が総会に反映されることはなく、かつ行政書士会の執行部が行政書士法を理解していないため、行政書士会内での「部分社会の法理」を適用すれば「行政書士会の強制加入制度の濫用」、「行政書士の名称使用の濫用」につながります。現状、行政書士会は、行政書士法第15条2項に記されている目的を遂行していません。行政書士の制度設計を無視し、権利を濫用している行政書士会への強制加入は、行政書士法に定められた業務を行う上での参入規制であり、思想信条の自由、経済活動の自由を侵害するものであります。 都道府県知事の監督が必要ということであれば、業務の方向性が違う行政書士を一つの会にまとめることをせずに、一つの都道府県につき二つ以上の行政書士会の設置を認め、行政書士の経済活動の自由、思想信条の自由を保障すべきです。「行政書士法に定められた業務ではない業務のための資金を出せ、出さなければ裁判を起こして廃業に追い込む」というやり方で行政書士会は運営されていますので、このような状況を続けるのであれば、行政書士会の強制入会制度を廃止するか、都道府県に2つ以上の行政書士会の設置を認めるべきです。「規制改革ホットライン検討要請項目の現状と対応策記事,引用とあります。

これに対して,総務省の回答は「対応不可」として以下のように回答しています。

『 行政書士法においては、行政書士会の設立について、行政書士は、都道府県の区域ごとに、会則を定めて、一箇の行政書士会を設立しなければならない(行政書士法第15条第1項)とされており、その設立の目的については、行政書士会は、その業務の改善進歩を図るため、会員の指導及び連絡に関する事務を行うこと(同条第2項)とされています。一方、都道府県の行政書士会に対する監督権限等についても規定があり、都道府県知事による行政書士会の会則の認可(同法第16条の2)、行政書士会による都道府県知事への報告義務(同法第17条第1項)、都道府県知事による行政書士会への監督(同法第18条の6)があります。また、都道府県の行政書士会への入会については、行政書士は、日本行政書士会の登録を受けた時に、当然に、その事務所の所在する都道府県の区域に設立されている行政書士会の会員となるものと規定されています(同法第16条の5第1項)。』

また,「対応の概要」として,

『  行政書士法第15条により都道府県の区域ごとに一箇の行政書士会の設立が義務づけられた趣旨は、行政書士会が、都道府県知事の監督の下、会員の品位を保持し、業務の改善進歩を図るため、会員の指導及び連絡に関する事務を行うことを設立目的としていることにあります。また、同法第16条の5第1項により行政書士の登録を受けた時に、当然、行政書士会の会員となることとされた趣旨は、行政書士がこれに入会し、その指導・助言、情報の提供を受けることが業務を適正に遂行する上で不可欠であることにあります。※昭和26年の行政書士法制定時において行政書士会は任意設立・任意加入でしたが、昭和35年、議員提案により、行政書士会の自主的な指導力を強化して行政書士の品位の保持、業務の改善、適正化に資するため、義務設立・強制加入制度を導入する法改正がなされました。このような趣旨を踏まえると、御提案いただいたような都道府県に二以上の行政書士会を設立することや強制加入制度の廃止については対応することはできません。個別の行政書士会の運営についてのご意見については、まずは当該行政書士会の中で御議論いただくものであり、その上で、必要に応じて個別の行政書士会の監督権限を有する都道府県知事に対して、ご連絡いただきたいと考えております。』

と説明がなされています。おそらく,「強制加入」など「メリット」はない,との不満から上記の質問をされたのでしょう。また,『東京都行政書士会の総会は、官公署への書類の作成・提出業務に支障をきたす平日に行われ、かつ代議員制を敷いているので、会員個人の意見が総会に反映されることはなく、かつ行政書士会の執行部が行政書士法を理解していないため、記事引用』とあることから,東京都の会員からの提案だと思われます。皆さんは,どう思われますか。個人的には,上記質問が「どのような意図」をもってなされたのだろうか,非常に知りたい。