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刑法103条「犯人蔵匿罪」を知りたい

『宇佐署員 違反もみ消し 大分中央署員の速度超過 宇佐署員が宇佐市内で5月下旬に速度違反した大分中央署員を摘発せず、もみ消していたことが12日、県警への取材で分かった。署員同士は顔見知りだったという。宇佐署員が関係した書類を破棄していたことも判明しており、県警は犯人隠避や証拠隠滅の疑いで捜査している。同日、現場で実況見分した。県警は2016年に別府署の隠しカメラ事件など不祥事が相次ぎ、信頼回復に向けて綱紀粛正の徹底を誓ったばかり。新たな不祥事の発覚で県民の批判の声が高まりそうだ。県警によると、宇佐署員複数人が5月下旬の午後、同市下拝田の国道387号で交通違反の取り締まりを実施。その際、大分中央署の男性署員が制限速度を超過して走行。宇佐署員は大分中央署員を停止させたが、交通違反の切符処理をしなかった。速度違反の装置が違反を検知した場合、超過速度などが印字される用紙が自動的にプリントされるが、宇佐署員はその記録紙をシュレッダーにかけて処分したという。同署内で疑問視する声が上がり、県警が捜査を始めた。取り締まりは通常、速度の測定、速度違反の記録、違反車の停止・誘導などの役割に分かれて実施する。県警は現場にいた警察官ら何人がもみ消しに関わったか事情を聴いている。容疑が固まり次第、書類送検し、処分を検討する。破棄された記録紙は復元し、速度違反した大分中央署員に交通違反切符(青切符)を交付した。宇佐署の秦秀典副署長は「もみ消しは間違いないが、捜査を受ける身なので、今の段階では何も言えない。処分が出た段階で正式にコメントしたい」と話した。県警交通指導課の岐津博一次席は関係署員を逮捕しない理由について「逃走の恐れはないため」とした。大分合同新聞記事引用』,



捜査・審判・刑の執行という3つの司法作用が適正に行われないと社会秩序が保たれなくなるとして,下記のとおり刑法において「犯人蔵匿(ぞうとく)及び証拠隠滅の罪」として定められている。


(犯人蔵匿等)
第103条 罰金以上の刑に当たる罪を犯した者又は拘禁中に逃走した者を蔵匿し、又は隠避させた者は、3年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。


(証拠隠滅等)
第104条 他人の刑事事件に関する証拠を隠滅し、偽造し、若しくは変造し、又は偽造若しくは変造の証拠を使用した者は、3年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。


(親族による犯罪に関する特例)
第105条 前二条の罪については、犯人又は逃走した者の親族がこれらの者の利益のために犯したときは、その刑を免除することができる。


(証人等威迫)
第105条の二 自己若しくは他人の刑事事件の捜査若しくは審判に必要な知識を有すると認められる者又はその親族に対し、当該事件に関して、正当な理由がないのに面会を強請し、又は強談威迫の行為をした者は、2年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。


まず報道の使命として,新聞記事に記載された現職の警察官の「氏名」の報道がなされていないことについて,法律論として匿名報道の観点から本件を見ると,「公務員の犯罪」市民による監視が必要な領域であるから行為者の氏名を特定することが肯定されるばかりか,むしろ積極的に氏名を明らかにしなければならない。「もみ消し」をした者がどこの誰かという事実は,公共の利害に関わる事実にあたるといえる。したがって,報道機関は「身内の交通違反のもみ消し」という単なる噂にすぎなかった犯罪が現実に行われていた事実,或いは常習的に行われていた可能性も含めて。最近思うことだが,法律論としての匿名報道について,一般市民の場合には「実名」をさらし,本来「全体の奉仕者」としての公務員の場合は,匿名報道がなされることに対し,法律論としての観点からも明らかに矛盾していることに気付く🎇