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公務員試験・行政書士試験で狙われる「守秘義務違反」の判例

「個人情報保護」や「守秘義務」などは,よく試験で出題されます。そこで,有名な最高裁の判例である「微税虎の巻」事件の判例を抜粋しておきます。



裁判要旨

一 国家公務員法一〇〇条一項にいう「秘密」とは、非公知の事項であつて、実質的にもそれを秘密として保護するに価すると認められるものをいい、国家機関が単にある事項につき形式的に秘扱の指定をしただけでは足りない。


二 大阪国税局が事業所得者に対する課税事務を行う際の推計等の資料とするため作成した本件「営業庶業等所得標準率表」及び「所得業種目別効率表」(原判文参照)は、国家公務員法100条1項にいう「秘密」にあたる


理由
弁護人菅原昌人,同田万清臣,同石川元也,同橋本敦,同深田和之,同児玉憲夫,同香川公一,同三木一徳の上告趣意は,違憲をいう点をも含めて,その実質は,すべて,単なる法令違反,事実誤認の主張であつて,刑訴法405条の上告理由にあたらない。なお,国家公務員法100条1項の文言及び趣旨を考慮すると,同条項にいう「秘密」であるためには,国家機関が単にある事項につき形式的に秘扱の指定をしただけでは足りず,右「秘密」とは,非公知の事項であつて,実質的にもそれを秘密として保護するに価すると認められるものをいうと解すべきところ,原判決の認定事実によれば,本件「営業庶業等所得標準率表」及び「所得業種目別効率表」は,いずれも本件当時いまだ一般に了知されてはおらず,これを公表すると,青色申告を中心とする申告納税制度の健全な発展を阻害し,脱税を誘発するおそれがあるなど税務行政上弊害が生ずるので一般から秘匿されるべきものであるというのであつて,これらが同条項にいわゆる「秘密」にあたるとした原判決の判断は正当である。よつて,刑訴法414条,386条1項3号により,裁判官全員一致の意見で,主文のとおり決定する。
昭和52年12月19日 最高裁判所第二小法廷
裁判長裁判官 吉田 豊
裁判官 大塚 喜一郎
裁判官 本林 譲
裁判官 栗本 一夫


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