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令和4年行政書士試験一般知識過去問解説

【令和4年行政書士試験出題】

【問題】ヨーロッパの国際組織に関する次のア~オの記述のうち、妥当なものの組合せはどれか。

ア 1960年にイギリスが中心となって設立されたヨーロッパの経済統合を目指す国際機関を欧州経済共同体(EEC)という。

イ 国際連合の下部組織としてヨーロッパの一部の国際連合加盟国が参加して形成された国際機関を欧州連合(EU)という。

ウ ヨーロッパにおける人権保障、民主主義、法の支配の実現を目的とした国際機関を欧州評議会(Council of Europe)という。

エ ヨーロッパがヨーロッパ外部からの攻撃に対して防衛するためアメリカとヨーロッパ各国が結んだ西欧条約に基づいて設立された集団防衛システムを西欧同盟(WEU)という。

オ 欧州自由貿易連合(EFTA)加盟国が欧州連合(EU)に加盟せずにヨーロッパの市場に参入することができるよう作られた仕組みを欧州経済領域(EEA)という。


1  ア・ウ

2  ア・エ

3  イ・エ

4  イ・オ

5  ウ・オ


【試験ポイント】✨

ア✖ イギリスが間違い。EECは,フランス,西ドイツ,イタリア,オランダ,ベルギー,ルクセンブルクの6か国。イギリスは,ECSC,EECのいずれも不参加。

イ✖ EUの源は,ECSC(ヨーロッパ石炭鉄鋼共同体),EEC(ヨーロッパ経済共同体)EURATOM(ヨーロッパ原子力共同体)である。EU(欧州連合 European Union)=ヨーロッパを中心に27カ国が加盟。欧州連合条約に基づく,経済通貨同盟,共通外交・安全保障政策,警察・刑事司法協力等のより幅広い分野での協力を進めている政治・経済統合体。

ウ〇 原文のまま『欧州評議会は1949年,民主主義や人権といった価値観を共有する西欧10か国が,加盟国間の協調拡大を目的としてストラスブール(仏)に設置した国際機関。現在加盟国は中東欧諸国・ロシアを含む40か国にのぼり,政治,経済,社会,文化等様々な分野(軍事・防衛を除く)で協議を実施(加盟国への拘束力はなし)。外務省西欧第一課記事一部引用』

エ✖ 1948年,西ヨーロッパ連合条約(欧州同盟・WEU)・英・仏・ベネルクス3国(ベルギー・オランダ・ルクセンブルク)の5カ国。共産圏(旧ソ連)の武力侵攻を阻止することが目的。

オ〇 原文のまま 欧州経済領域(EEA)は,1994年に発足。欧州経済領域(EEA)の試験ポイントは,スイス! 1992年,スイスは国民投票で欧州経済領域(EEA)不参加を決定。

解答5


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